2011年度 第9回講演会
『テレマティクス技術の最新動向と将来展望』

テーマ
『テレマティクス技術の最新動向と将来展望』
日時
2012年1月26日(木)
場所
株式会社小野測器 本社9階講演室
全体概要
 カーナビの未来はどうなる、その機能と役割、という観点から2012年1月26日(木)株式会社小野測器本社9階講演室において、表記講演会が開催されました。この度の大震災で、ホンダ、パイオニア、トヨタ、日産の四社がプローブ情報を活用し復興支援に貢献したニュースは記憶に新しいところですが、最近ではITSスポットサービスが開始されたという記事や、最新型のEVは走る情報端末と言った話題を耳にすることも多くなってきました。
そこで、現在多くの車に搭載されるようになってきたカーナビですが、最近何かと話題のカーナビは、今後はICTとの連携によりこれまでの利用方法や情報、機能が飛躍的に拡大し、従来のカーナビは「カーナビ」の枠を越え、単に「カーナビ」としての機能を持った情報端末の一部になると言われていますが、その未来や新しい技術の方向はどうなるのでしょうか。

 本講演会では、そういった観点からプローブ情報の活用やサービスを実現する具体的な開発例や、次世代のITS通信の規格やサービス、あるいは来るべきEV社会に向けた次世代型テレマティクス戦略などについて、最先端の開発をされている講演者の皆様から最新の情報と展望を紹介していただきました。
初めに、慶應義塾大学 環境情報学部 准教授 植原 啓介 様からは、総説として以下の話題提供がありました。

 プローブ情報システムが市場に出てから10年が経過しようとしています。既に次に、本田技研工業株式会社 インターナビ事業室長 今井 武 様からは、プローブ情報を活用した安全・環境技術/サービスと、次世代テレマティクスについて と題して以下の講演をいただきました。
 VICSを補間しより最適なルートを提供するために始めたプローブ情報が、モビリティの世界で生活や社会を支えるところまで発展してきました。ここではその技術/サービスや東日本大震災における課題、次のステップに向けた取り組みを解説していただきました。 様々な活用がされており、その将来性も期待されています。本講演では、ほぼ10年が経過したことを鑑み、プローブ情報システムが当初考えていたような世界を実現できているのか、今後どうなっていくのかを検証していただきました。

 最後に、トヨタ自動車(株) 第1電子開発部 第1電子先行開発室長 井形 弘 様 からは 将来テレマティクス技術について というタイトルで下記の講演をしていただきました。
 トヨタでは1997年のMonet(モネ)からテレマティクスサービスを開始、2002年からはG-BOOKというブランドの下テレマティクスの普及に取り組んできました。今回は、G-BOOKのサービスにおける、安全・安心(ヘルプネット、セキュリティ)・利便(地図配信やプローブカー活用)等の各サービス、災害時やスマートホン普及への最新の対応状況や、低炭素社会へ向けたエコカーと住宅の連携への取り組み、IT企業との連携をご紹介し、今後の技術展望につき考えを述べさせていただきました。

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